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陛下…
今、貴方様は何を見ていらっしゃるのでしょうか。
幼き日の貴方様は、公務にお忙しいご両親様からはかまっていただけることは少なく、いつも弟君とお二人で過ごされておいででございました。
寂しさをお慰めするために、中世の騎士物語をお読み申し上げたあの日のことを私は忘れられません。
目を輝かせて話に聞き入るお姿に、私は胸のうちで喜びました。この寂しい子供たちに楽しみを与えて差し上げられたと。
それがいけなかったのでしょうか
アーサー王に憧れる純粋な少年は、美しいものを好む青年に成長されました。
心を夢の世界に置いたままで…
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