146人が本棚に入れています
本棚に追加
ギルは明確な質問をルーシーに投げつけた
召還された幻獣は本来召還者と契約する
契約すると幻獣は召還者の命令を聞く
『〈銀色の狼〉様を連れて来いと言われたわ、でも私〈銀色の狼〉様のお顔を知らないから、シュウの波動が〈銀色の狼〉様のだったのでてっきり』
ルーシーはヒロシをチラッと見て言った
「シュウは俺に偽装出来るんだ」
ヒロシがタバコに火を付け言う
『述師の命令は、まだ効力あるのか?』
『本来私達幻獣は聖獣と〈銀色の狼〉様を主としてるから破棄したわ』
「破棄なんて出来るのか?」
シュウが聞くと、ルーシーは得意気な顔をし
『私くらいの能力があればね』
「幻獣使いのセシリアなら破棄出来ねぇけどな」
今度はヒロシが得意気に言った
『え?何何?幻獣使いが居るの?』
ルーシーの食いつきにギルが驚いた
『ルーシー、幻獣使いと言っても男も知らないガキだぞ』
『はぁ?ガキ?』
「ガキで悪かったわねギル、シバくわよ?」
ドアの方を見るとセシリアとアランツが立って居た
「へぇ~、随分美人な幻獣ね」
セシリアがルーシーを見上げ言う
『ちょっと!この子どんだけよ!第1大将だって適わないじゃない!』
ルーシーが慌てふためいてヒロシの後ろに隠れた
「セシリア、ルーシーを俺とギルが呼んだら使えるようにしてくれ」
ヒロシが言うとセシリアは頷いて
「我命ずる幻獣ルーシー、我と聖獣ギル、〈銀色の狼〉ヒロシ・クランツに従え」
そうセシリアが言うと、ルーシーは膝をつき
『仰せのままに、私幻獣ルーシーは命を懸けお使い致します』
と言った
「リョウガの方はどうなったの?」
アランツが言うと
「リョウガの話しだと何もされてないと言ってた」
「メールの事は?」
「リョウガの勘違いだとよ」
ヒロシがアランツと話していると、本部から通信が入り、アランツとセシリアは戻って行った
ルーシーはセシリアの幻想空間に入り、ヒロシは一安心した
「賑やかだったな」
シュウが苦笑いして言う
「まったくだ、シュウは暫く身辺に気を付けろよ」
「ああ、さっき帝国にも言われて今日からまた城泊まりだ」
シュウがコーヒーを入れながら応えた
最初のコメントを投稿しよう!