守りたいもの

12/45
前へ
/1270ページ
次へ
帝国軍第3特殊部隊 隊長ロイズ・アグール メサ・レイス フェア・ユーナス 特殊部隊の中で最も問題を起こす部隊だった 「マサト、ロイズに思念を送れ」 キラに言われ、マサトが思念を送ると 「ふあぁ~すいません」 ロイズが転送して来て言った 「帝都が崩壊しても良いなら寝てて良いぜロイズ」 「ああ?ヒロシはどうしたよ、総隊長が居ないなんて示しつかねぇだろう」 「俺なら居るぞ」 ロイズが振り返るとヒロシが壁に凭れ腕組みをしていた 「さっきから聞いてりゃ調子に乗りやがって、お前らは帝都領土全域に配置されてる特殊部隊なんだぞ、第3部隊は例外だがな」 「あらぁ、総隊長?それは随分ですわ、私達だって戦闘してますのよ」 フェアが髪を撫でて言う 「戦闘っつても、ゴミ掃除だけどな」 メサが鼻で笑って言った 「メサ、不満か?治安確保も立派な任務だ」 キラが言うと、メサはキラを睨み付けた 「俺のお袋を捨てたくせに偉そうに言うなよ長官」 「捨てたなんて紛らわしい事言うな、お前の母親は「見殺しにしたくせに」 「メサ……」 キラはメサから眼を逸らした 「ガキ」 「ああ!悪かったなガキで!」 メサがヒロシに怒鳴ると 「俺達は親ってモノを知らねぇんだけどなメサ」 シンヤの低い声がした 特殊部隊には親を知らない者達が多い、いずれも戦闘孤児等で能力の高い子供達が集められた部隊なのだ 「何の為に集まった、てめぇらの身の上話をする為じゃねぇぞ、アルクシエルの情報を集めろ、どんな小さな情報でも良い徹底的に追い詰める」 ヒロシが言うと、リョウがモニターに映像を出した 「ムーランと近隣の国を調べる必要があります、後カジャもです」 ミーティングは夜中まで行われた 「疲れた~」 タカシが突っ伏し言う 「タカシ、ここで寝ないでよ」 ユリがコーヒーを置いて言った 本部所属の特殊部隊は食堂に来ていた 「ロイズ達また問題起こすんじゃねぇか?」 マサトがサンドイッチを口にしながら言う 「能力が高い分扱いにくいな」 クレハは夜中に関わらず、厚切りステーキを頬張っていた 「クレハもたれねぇ?」 「全然」 シンヤの問にクレハはサラッと応えた 「見てるこっちがもたれそう」 サトシが苦笑いして言った
/1270ページ

最初のコメントを投稿しよう!

146人が本棚に入れています
本棚に追加