守りたいもの

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『サトシ少し眠っておけ』 ギルが後ろから顔を出して言った 『マサト、お前も副隊長なら少しは気付け、サトシとヒロシはサイコキネシスとは違うのだ』 ギルがマサトを睨んで言った 「サトシ、この先の岩場で休憩しよう、俺が運転代わるよ」 シュウがギルの頭を撫でて言った 岩場に着くと、サトシ達は食事の準備を始めた 帝都を朝方出発し、殆ど寝てない3人は食事を終えるとトラックの中で熟睡していた 『おい!起きろ何か来るぞ!』 ギルの声で、一番先に眼を覚ましたのはサトシだった 「モニターに出す」 サトシがモニターを入れると、砂漠地帯を砂煙が舞っていた 「何だ?」 サトシは起き出したマサトとシュウをトラックに残し岩を登った 「バギー?」 『盗賊か?』 サトシが双眼鏡を覗くと 「シュウ!マサト!戦闘態勢だ!前方からゲリラが来る、旗は〈デス〉」 サトシが下に降り急いで2人に言った 「戦闘態勢って、やり過ごした方が良いだろう」 マサトが言うと 「焚き火に気付かれてる」 サトシが欠伸をするマサトの頭を小突いた 「ああ?面倒くせぇなぁ」 とマサトが言うと、マサトの姿は消えていた ズダァァァンッ! 『うわっ!シュウ援護に来いっ!』 シュウは溜め息をつくと 「ギル、サトシを頼むな」 と言って転送して行った 3分後 「死にたいか?」 シュウに剣を突き付けられ、ゲリラの首領は青ざめて首を横に振った 「此処は帝都領土だぞ、お前らどこから来た」 マサトが拘束したゲリラに言うと 「ラードから…」 と、僅かに震えた声で応えた 「ラード?」 マサトとシュウが顔を見合わせると 「「はぁ?ラードって」」 「お前ら何万キロ走って来たんだ?」 マサトが驚いて言った 「転送しても2週間はかかるぞ?」 ゲリラ達は23名居た 「ラードで内戦が起きて俺達は逃げて来たんだ」 「内戦?お前らゲリラだろう?」 「確かに俺達はゲリラだけど、あんな連中に適うわけない」 「あんな連中?」 「とにかく強いんだ、サイコキネシスの能力も桁外れで」 「ラードにそんな高い能力者が居るのか?」 シュウが聞くと、ロスと名乗った少年が口を開いた 「突然砂漠地帯に現れたんだ」
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