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リョウはシールドの中でグッタリとしていた
「可愛い部下には眠ってられてはつまらないので」
「うっ……」
「気が付きましたか?帝都ブルーアイズ帝国軍特殊部隊オペレーターでしたっけ?リョウ・アカシア」
「アンタ誰だ、義父さんに雇われたなんて嘘だろう」
「流石〈銀色の狼〉の部下、優秀ですね」
「俺を人質にしても隊長は渡さない」
「それはどうでしょう」
「渡さねぇぜ」
「来ましたか、速いですね」
ノーイスはクスリと笑って振り返った
「隊長…何で、何で来たっ!」
「ああ?リョウ、隊長の俺に向かって言葉遣いが悪いなぁ」
「?」
「リョウは返して貰うぜバカーイス」
「ノーイスだ!」
「突っ込み所満載だなぁ」
ヒロシは笑って言って姿を消した
「消えた?!」
「嘘!」
ノーイスとリョウが驚いた
〔リョウ後ろだ眼を綴じてろ〕
「!」
リョウは言われた通り眼を綴じた
バリィィィンッ!
ザシュッ!
「くっ…」
「チッ!」
シールドの砕ける音と斬りつけ肉が斬れる音
リョウは血の匂いを感じるのと横で呼吸するヒロシを感じていた
「逃がしたか、アランツ追え」
リョウが眼をあけようとすると
「まだ綴じてろ」
と、ドスの利いた声にビビった
《隊長じゃないっ!》
「だっ!ふがっ?!」
「声は出すなよ」
「何脅してんだよ!」
ドカッと音がした
《この声は隊長だ!》
リョウが振り返ろうとすると
「え?」
突然の衝撃にリョウの意識がとんだ
「早く行くぞ、リョウを担げ」
遠ざかる意識の中ヒロシの声だけが遠くに聞こえた
「………?」
「リョ………」
「ん………」
「リョウ!」
リョウはパッと眼をあけると
「いってぇー」
と腹を押さえた
「大丈夫か?治癒してやる」
「スバル?」
リョウの眼の前にはスバルが居た
何が何やらさっぱり解らない
「眼が覚めたか?」
「隊長!何なんですかぁ!」
「あ、敬語に戻ってる」
スバルが茶化すとリョウがムスッとした
「お前を浚ったんだよ」
「はい?頭大丈夫ですか?」
ゴンッ!
「つぅー!」
リョウが頭を押さえてうずくまる
「ノーイスはジルだ」
リョウは驚いてヒロシを見た
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