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「あらあら、くるみちゃん笑ったわ。
可愛い、誰に似たのかしら。」
知恵美さんは、まだ1歳になったばかりのくるみを嬉しそうに抱く。
くるみは饅頭みたいなほっぺをプルプルと震わせて嬉しそうに笑っていた。
その様子を見て、キッチンから2人分のお茶を持ってきた瞳は
「お母さん、くるみそろそろおネムの時間だから。」
と言いながらも幸せそうに微笑む。
くるみの名付け親である千恵美さんは、
何度も何度もくるみの名前を呼ぶ。
「あんたが赤ちゃんの頃なんて
ビービー泣いてばっかで大変だったんだから。
それに比べてこの子はいい子ね。」
冗談を言いながら、千恵美さんはくるみを瞳にソっと渡した。
「もう、その話はいいから。」
むすっとして見せる瞳は、少し嬉しそうにも見えた。
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