第二章 『聖母の涙』

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――― ――――― ―――――――― 「葵、今回はすごくがんばったのねぇ」 キッチンにて、返って来た答案用紙を手に、お母さんは嬉しそうに目を細めた。 「う、うん、バイト辞めたくないし……」 ドキドキから、どうしても声が小さくなってしまう。 大事なのは、次の言葉。 「そ、それにね、こんなに良い点数を取れたのは、バイト先の人に勉強みてもらえたからなの!」 まずは、良い印象から入らないと! するとお母さんはポカンと目を開いた。
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