第二章 『聖母の涙』

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「なんやええなぁ、リア充羨ましいわ。もうすぐクリスマスやし」 香織はそう言って肩を上下させた。 「香織がもっと積極的になれば、彼氏なんてすぐできそうな気がするけど」 香織は理知的な美人タイプだ。 「あかんねん。 無駄に理想が高くて。自分のことを棚に上げてえらい面食いやし」 う、うん、確かに、そんな感じはする。 (意外にミーハーだし) 「そういえば、葵はホームズさんに何をあげるん?」 「えっ?」 「クリスマスプレゼント」 「あ、ああ!」 そうだ、クリスマスプレゼント!
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