第三章 『祇園に響く鐘の音は』

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「あ、葵さんの火縄も預かりますね」 とホームズさんはテーブルの上のキャンドルに火をつけたあと、キッチンへ持って行っていた。 私はなんとなくキッチンに立つホームズさんを眺めたあと、リビングの大きな窓に目を移した。 そこから、八坂の塔が見えて、 「わあ、本当に見えるんですね」 と、思わず声を上げた。 「……とても素敵」 年末年始だからなのか、塔はライトアップされていて幻想的だ。
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