第1章

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ピンポーン♪ バタバタと玄関に向かうお母さんが頂き物らしい明太子を持って戻ってきた。片手に…スーパーの袋。 『美和もカリカリを買ってきたんじゃない?』 『あーっ』 『疲れてんじゃないの?部活って漫画を描くんでしょ。頭は使っても体力使わないでしょ』 『漫画だって体力使うよ』“言えない…毎日放課後は掃除してから部活してるって” 『私もマヌケだね~』 苦笑いして誤魔化しながらスーパーの買い物袋を受け取り…カリカリは棚に置くと『あーっ見たいテレビ忘れてた』 “マジ疲れてんのか?私”ポテトチップスはまた明日食べよう。テレビにカリカリ…何をやってんだか私。 『噂をすれば何とか…っていうけどマンションの住人の松本さんから明太子を頂いたわ。通販で6㌔買いですって』 『松本さんか、会ったらお礼言わないとな』 松本さん? 名前はよく知らないけど、美容師なんだかスタイリスト・漫画家・おばちゃん…くらいしかわからないや。 お喋りする両親はお茶を飲み始めたけど…私は部屋にと階段を上がりはじめた。 こんな私の1日が終わる…明日はどんな1日になるのか…。
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