第1章

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次の日も今度は男子から掃除当番を頼まれた放課後。 『吉井さん掃除当番代わってくんない?』『マジ今日部活遅れるとレギュラーテストに遅れるんだよ』『吉井さんって部活してるイメージないよね』そうクラスの男子2人は、カバンを脇にかかえ今にも走り出しそうな勢いだ。 『レギュラーテストなら行かなきゃね、わかった』 『サンキュー♪男子トイレだから』 2人同時に教室を出て『お前には負けん』『俺だって』って言いながら廊下を走る音が遠ざかる。 今の男子はサッカー部に入部してるよね、たしか。 って…男子トイレぇ~!? クスクスと女子が笑う中、私は昨日より手早く終えてしまいたい為に教室を出る。 男子が来ないかとヒヤヒヤしながらの掃除…だけど『ひよ~女子がいる~(笑)』何人かに冷やかされながら顔を見ないようにしながら掃除してく。 『隣のクラスの有名人じゃん』『あぁ~』 冷やかしもこんなのもあって断れば良かった…(泣) 有名人って? 良い噂じゃない…よね? また漫研で平謝りかぁ(悲) 『良いよ良いよユルイ部活だから』荒井先輩は下書きからペン入れらしくはりきっている。ネームに苦労さるてたから漫画になるって嬉しいよね。載るっても漫研の冊子なんだけどさ。 30分延長して帰り支度してた時、顧問の先生が言う。『掃除当番って毎日じゃないはずだから…吉井の担任に言っても良いんだぞ』 嬉しかった!だけど… 『大丈夫です、先生』 涙をこらえながら笑顔で言った私。 ありがたいね…
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