第1章

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とある土曜日の午後学校帰り…私はタイソーに居る。3階まである店内を→小物・雑貨コーナー目指して階段を登っていた。 かごに入れたらしい商品らしく、ガシャガシャワッサワッサと階段を降りる度に音がする。私は避けて通りやすくして待っていた。 『どうも…あれ?たしか』『私です、ハンドクリームをお借りした…本屋、今日はお休みですか?』 『勤務時間ですけど…買い出しに(笑)』 『買い出し?』 買い出し…テイクアウト物や飲み物ならわかるけど、かごにはランチョンマットや小物・造花まである…これが買い出し?顔に出たらしく答えて下さった。 『本屋によくある店頭ディスプレイの材料なんですよ。わかりやすく言うと飾りです』 『本を出して並べてレジ打ちだけじゃなく…いろいろな仕事があるんですね』 『注文して並べるだけじゃ…他の店舗に負けるし…何もしなかったら第一売れないからね(笑)商品をかっこよく見せたいじゃないですか』 『すごいです、私も本屋に行ったら飾り重視で見ます』 『(笑)嬉しいですね、また寄って下さい』 それじゃって言うと足早に階段を降りてく様子を見やり…小物・雑貨コーナーに足を運ぶ。 『美和~、学校帰りにタイソー寄ってランチョンマットと猫のお皿を買って来てね』って今朝、学校に行く前にお母さんが言ったんだぁ。……って訳で私はタイソーにいる。 店員さんが商品を並べながら『いらっしゃいませ~』と笑顔をふりまいている。 タイソー…そして本屋…手をカサカサにしながら私らお客の為にいろんな仕事をこなされている。 みんな頑張ってるんだなぁ。
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