《第2章》

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その日にはどこにも寄り道する事なく帰宅しミロのご飯時に、座って音をたてずに泣いた。 お母さんが帰ってきたらしく玄関で買い物袋を置く音がする。私は急いで顔を洗って2階に上がった。 お母さんに言えたらな… ダメだよ、心配かけちゃ… 『美和~』ってお母さんの声はしてたけど夕食の支度らしくそれ以上は呼ばれなかった。泣いた顔を見られたくなくてご飯ギリギリまで部屋にいた。お父さんも帰ったらしく『美和~』とリビングからお母さんの声がする。 『漫画見てたら泣いちゃって』 誤魔化しながら取り繕う私。 『泣く漫画なんてあるのかしら』 『漫画っていろいろあるんだから』 鼻をすすりながらシチューを食べる…泣いたから味がよくわからないや。 『美和、学校は楽しくないのか?』 『楽しいよ』 『元気ないようにみえて、な』 『そうよ、漫画見て泣たって嘘じゃないの?』 『本当だよ』 サッサとご飯を終わらせ洗い物をし私は2階に上がった。 涙がまた流れてきた…
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