《第2章》

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数日後…今日は教室、また頼まれ掃除をする私。 頼まれ掃除だから手抜きしちゃって早く部活に行きたいよ。だけど、ぐちゃぐちゃになっている後ろの棚を整理し片付け見映えよくした。 なんで真面目にやるかなぁ私。 だからみんなが便利屋さんって言うのかもしれない。 部活の顧問の先生は延長時に『クラス辛くないか?』とやたら気づかってくれた… 『ありがとう、先生』 言うと泣いてしまいそうだからそれだけ言うのが精一杯の私だった。 次の日。 昼飯時…購買の売店から買ってきたパンを食べながらコーヒーを飲む男子に、からむ男子。 『やめろって~』 『一口くれよ、売り切れだったんだよ。菓子パンが』『知らねぇよ、うぜぇんだよ』 じゃれてるのか喧嘩してるのか周りから見ればよくわからない光景だった。パシャッ…と同時に男子が喧嘩を始めた。 『汚いなぁ~、コーヒー飛びちったぜ』 『おまえのせいだ』 『おまえの机の下もコーヒーまみれだけどな』 そのとばっちりは女子にきた!『汚いぞ~当番しっかりやんな』 『わかってるわよっ』 今日の当番である女子が言う。 だけど放課後…その女子は私に笑いながら『昼間見てたよね、しっかりやってね』とホウキを私に押しつけて教室を出てしまった! 私って… ベトベトするコーヒーの汚れを取るのに苦労した。 私ってなんなの?… だんだん口数も減ってく私に、お母さんもお父さんも心配し『何かあったのか?』と聞いてくる。 なんでもない…なんでも…
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