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「あー……やっぱりこういうパターン?」
目の前の光景を見て、そう呟くのは仕方ない事であると思う。
目の前に広がる光景。
腰を抜かし、死にたくないと半べそを掻きながらほざく少年。
その腰を抜かしている少年の前に俺に剣を向けている金髪の少年。
その他、この場から逃げている少年少女とそれを誘導している大人達。
こんな光景は何回も見てきた。そしてこれから言うセリフも何回も言ったセリフである。
「……すまないがそこを退けて貰えるだろうか?俺としてはお前をどうこうするつもりは無い。」
「僕の前で誰も死なせない!僕が守る!」
ですよねーそうですよねー……だから嫌いなんだよ。畜生が。
「そうは言ってもお前の後ろに居る奴は禁忌を犯した。故にその責任を取らせる必要がある。」
「それでも命を持って償うなんていうのは間違っている!他に方法がある筈だ!」
「その方法が無いから命を貰うんだが……はぁ……取り敢えずもう一度言うぞ。そこを退いてくれないか?」
「断る!」
やっぱりか。もう良いわ。面倒になってきた。あ、どうも自己紹介が遅れました。俺、死神です。今、魔法がある世界で禁忌召喚が行われたのでそれを鎮める為に登場してます。
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