表裏

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『行く所が無いのなら、私の家へ来ないか?』 この言葉を聞いたときから、僕はあんたの為に命を落とすって決めたんだ。 *** 頭が朦朧としている。 僕は此処で終わりか……。 雪の降る中、僕は倒れていた。 詰まらない毎日に飽き飽きしていたし、別に死んでも良いって思ってたんだ。 「おい、トシ、宗次郎! 人が倒れているぞッ!!」 「あ"ぁ? んな、得体の知れねぇ奴なんか放っておけば良いじゃねぇか」 「駄目だ! 困っている人は助ける!! それが“武士”だろう? なぁ、行く所が無いのなら、私の家に来ないか?」 あんたは、見捨てたって良い僕なんかを気にかけてくれたんだ。 あの時、その場で気を失った僕はあんた達に連れ帰って貰った。 「「「…………。」」」 三人は一度目を合わせ、左端にいた目つきの悪い奴が話しかけてくる。 「お前、名は」 「静(セイ)。 静かと書いてそう読む」 「なら静。 お前は俺達と来い!」
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