さらなる追い打ち

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ただ、仮にだ。 仮に私たちがお金を工面することで、 大下家や今日子たちとの仲が復活したとしても、 きっとそこには埋まらないものが消えることなく 残っていることだろう。 いや、むしろそれはもっと姿を大きくして存在しているかもしれない。 私には母と妹との仲直りは お金を介してのことなのである。 お金を間に挟んで ようやく成し得たことなのである。 言い換えれば、 お金がなければ 私は一人ぼっちのままだったはずだ。 それがなければ・・・ 私にはそんな拭いきれない わだかまりが残るのだろう。
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