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「じゃあ」
そう言って私が足を一歩踏み出した途端、彼が私の背中に向かって、
「真中さん、可愛いですね。そんなに意識してちゃ、みんなにバレますよ」
って言いながら、突然私の腕を引っ張り会議室の中へと引き戻した。
素早く閉められたらドアと動きを封じられた身体。
横から抱き締める形。
そして彼の唇が耳元で囁く。
「週末、空いてますか?」
そう言って吹きかけられた息で全身の力が抜けそうになる。
ウソ、ウソ、ウソ!
私はこんなんじゃ感じないはずッ!!!
思わず日高くんの顔をを見上げ睨み付けた。
が、更にギュッとされた身体は、彼から逃れられない。
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