1.だったら俺に試させて

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 私が一旦席を外し、トイレから戻ると、 「あれ?紅美と赤根くんは?」  二人は消えていた。 「須藤さんに電話があって……。急用が出来たから帰るって言ったら」 「じゃあ、送るよ……って?」 「はい」  頷きながら日高くんが笑う。 「その急用彼氏からじゃないの?」 「……多分」  呆れたようにそう答える日高くんを見て『フゥ』と軽い溜め息が出た。
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