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傘立ての隙間 深夜の雨どいを打つ音
滑るタイルを気にしながら雑誌を手に取る
僕の姿が映るガラスの向こうは黒
濃い藍色に染め抜かれたコートとともに
僕は一つだけ肉まんを買った
まだ少し早いような気がしたから
時計をつけ忘れた左腕を覗く
きっと今は区切られた時の中のいつか
それだけが分かればいいと思った
黒が藍色に変わる時がわからないように
止めようと思ってた煙草の名を
無意識に口走るのもどうにかやめたい
レモネードを持つ人が僕を見てる
彼は似たようなコートを着ていた
くすんだこの雨から逃れようとして
透ける夜の空気の迫るのを感じて
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