第二十四章 異様

4/15
前へ
/15ページ
次へ
「え?」 奈々が、少し驚いたような顔で亜矢を見る。 「ねぇ、ちょっと待って……」 「え?」 奈々が瞳を細くする。 「……化け物って、何?」 「何、……って?」 「別に誘導も何もしていなかったのに、あっさり吐いちゃったわね杉並」 「え?」 「…………あんた、まだあの化け物の事『知らない設定』の筈よ? 確かに私達はあの化け物に襲われて3号館から逃げ出してきた。けど、その前に3号館を出て行ったあんた達三人は、あの化け物の事を知らない筈」 「……………」 「ねぇ、どうしてあなた、この島に化け物がいるだなんて思ったの?」 「……………………」 亜矢が無表情で奈々の事を見つめる。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加