事件
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生ぬるい風が2人を包む──。 「なぜ・・」 絶望という言葉が相応しかった。 何で気づかなかったんだろう? 何で気づいてあげれなかったんだろう? 彼女の小さな口から滴る血を、 遣り切れない思いで見つめる───。 栗色の髪が儚げに揺れた。
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