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困惑を浮かべながらも、質問に答える麻美。
表情は青ざめたまま、ちらちらと公園に寝かされている死体の元へ視線がいっている。
被せられたシートの下に寝ているのが自分の旦那である可能性が濃厚であれば、気にするなというのが無理だろう。
「なるほど。昨夜は、明久さんから何かしらの連絡は一切なかったのですね?」
「はい。朝は普通通りに仕事へ出ましたし、それ以降は特に何も……」
「そうですか。因みに、久我さんの家には他にご家族は?」
「息子と娘がいます。娘は昨日の夕方から友達の家へ泊まりに出かけていませんが」
麻美の返答に小さく頷き、霧洲さんは一度何かを思案するように下を向く。
それから、チラリと視線だけを上げ噛んで含むような口調で新たな問いを投げかけた。
「旦那さんは、普段誰かに恨まれていたり、もしくは最近喧嘩をしたなんてことはありませんか? ちょっとしたことでも良いのですが」
「さぁ……、わたしが知る限りではそんなことはないと思いますが……」
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