†エピローグ†

7/17
427人が本棚に入れています
本棚に追加
/462ページ
「へぇ……それはそれは。いったい、イカスミパスタの何が楓を駆り立てたのやら」 訳の分からないことを呟きながら、明子はウエイトレスを呼ぶと全員分の料理を注文してくれた。 「でも、良かったね。今回の事件もそろそろ終わりそうなんでしょ?」 店の奥へ去っていくウエイトレスを見送ってから、明子はわたしたちへ顔を戻してそう話題を切り出す。 「まぁね。細かいことはまだ色々残ってるんだけど、取りあえず終わりは見えてきてるよ」 「何か、すごい事件だったみたいね。私、ニュース観たときビックリしたもん。犯人が高校一年生ってさ。どんな世の中よ? 幼馴染の家族殺してたわけでしょ?」 ウエイトレスが置いていった水を飲みながら告げる明子の台詞に、わたしは僅かに首を傾げてみせる。 「珍しい話かな? 頻繁にあるような事件ではないかもしれないけど、未成年が殺人なんて世界中どこにでもあると思うけど」
/462ページ

最初のコメントを投稿しよう!