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秋も深まり、日の入りが早くなったある平日の夜。
仕事から帰宅して夕飯を食べ、ソファで寛ぎ始めた矢先、携帯に登録してない番号から着信があった。
……え? 誰だろう。
訝しく思いながらも、固定電話の番号だったため、とりあえず電話に出てみると、『GREEN』というスニーカーショップからで、その人は「羽山」と名乗った。
『GREEN』は、小さな店舗の割に品ぞろえが良く、地元のスニーカー通がよく行く店だ。
そう、店は知ってる。
だが、なぜ自分にその店から電話がかかってくるのか、皆目見当がつかなかった。
「この前、オトモダチと一緒にうちの店に来てくれたよね? そん時、喋ったんだけど……覚えてる?」
え?……じゃあ今、話してるのは『あの人』ってこと?
『あの人』というのは、私が高校生の時、『GREEN』で初めてスニーカーを買った際に接客してくれた人のことだ。
そしてこの前、友人の麻衣子と一緒に『GREEN』に行った時、接客してくれたのも彼だった。
ちょ、ちょっと待って。
どういうこと?
さっきとは違った意味でドキドキしてきた。
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