第一章・《ティルト・オンライン》

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ここは偽りの世界…、だが、既にこの世界では何が偽りなのか、何が現実なのかは区別しにくい状況と化していた…、《ティルト・オンライン》とゆうゲームの中で本物の自分自身が生きていて本当に存在する。だから、《ティルト・オンライン》が今の現実なのか、現実はやはり現実なのかを区別をしづらい。 「ハァ…ハァ…ッ!」 何故なら…此処は偽りの世界なのにも関わらずに―――。 「もう…ッ! 必死に三体倒したら連続で出て来て次は五体とかイジメですか…」 この偽りの世界でも《ティルト・オンライン》での体は『本当の自分の体』なのだ…つまり、この世界で死ねば、死ぬ。それが例えゲームの世界の中での事でもこの世界(ティルト・オンライン)にははっきりとした『死』が存在する。 とある少女がその偽りの世界(ティルト・オンライン)の中に囚われていた。少女の目の前には現実の世界ではお見えになれそうにないありえない狼型のモンスターが少女を囲んでいた。 「ははっ…やだな…死にたく…ない…なぁ…」 などと独り言を呟いても少女は握っていた剣をゆっくり離す…。 「でも…もう、辛いや…」 ガチャッ!と剣は音を立てて地面に落ち、少女は目をゆっくり閉じた…。そんな少女に容赦無く簡単かつ単純な指示をインプットされたモンスターたちが襲い掛かる、その指示は視界に映ったプレイヤー…人間を襲い掛かり、自分のヒットポイントが持つ限り攻撃し絶命…殺すとゆう簡単な内容だった、野生となんら変わらない指示を忠実にこなす。 (別に……悔しくない…これでいいんだ…) 「終われ…ッ!!」 狼型のモンスターが襲い掛かる中少女は最後にそう叫んだ。
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