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名残惜しい想いを胸に彼女を離した
奈央子の潤んだ瞳が俺を見つめる
「早く帰ろ!」
身体の中からズクンと
想いが溢れ出す
たまらなくなり急いで駐車場から出た
「夕食どうする?
私何か作ろうか?」
「うん昼間のうちに少し買い物しておいた
今日は俺が作るよ」
横目でチラと奈央子を見ると
明らかにびっくりしてる
「え!春美 料理できるの?」
以前の俺にはありえないことだ
「毎日外食ばかりじゃ体の為にも悪いしさ
お金もかかるから……
まあ簡単なものしかできないけどね」
そう言ってクスッと笑う
「結婚式の費用も貯めなくちゃいけないしさ」
「え?」
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