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なんだか、変なことになってきた。俺が、協会に就職だって…ずっと、大好きな陸上競技に関わっていけるんだから、悪い話じゃないけど…。
やっぱり、香里奈に相談するべきだよな…。香里奈には、一緒に、夢を追うんだって、約束したんだから。
色々考えながら、帰ってきた…。
「あれ?…開いてる。」
鍵が開いていた…。
「おかえりなさい。」
「香里奈!?…えっと、どうやって入ったの?」
チャリン♪
香里奈愛用のキーホルダーに、見たことある鍵がついている。
「もしかして、透、この前、これくれた時のこと、忘れてるの?」
「香里奈が、鍵を持ってることは、渡したんだよな…合鍵…。
俺…なんで、覚えてないんだ?」
「やっぱり、覚えてないんだ。あの時、お酒かなり飲んでたのよ、透。
私だけじゃ、連れて帰れないから、小野寺君、呼んだんだから…。」
「ああ、あの日か…。悪い。本当に悪い。忘れてたよ、完全に。」
「私、この鍵持っていて、いいのよね?」
「勿論だよ。いつ来てくれても構いません。」
「ウフッ♪よかった♪
鍵、返せとか言われたら、どうしようかと、思ったわ。」
「で、今日は、どうしたの?会う約束は、してなかっただろう?」
「…会いたくなったから来たのよ。駄目なの?」
「全然。…ちょうどよかった、ちょっと、相談があるんだ。」
「私に?」
「ああ、俺の将来に関わることだからさ…。
聞いてもらって、意見が欲しいんだ。香里奈の立場で、素直な気持ちを教えて欲しいんだ。」
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