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「例えね、他人に、言われてやっていることであっても、やると決めたことは、自分の責任で、キチンと、やらなきゃダメなの。
やる気がないなら、頭を下げて、キッパリやめろって、彼に教えられた。
私は、今、何のために、ここにいるのかってことを、考えさせられたの。
それをきっかけにね、私、変われたの。
同時にね、彼をもっと知りたいって思った。だから、頑張ったんだよ、私。
1年経った頃ね、彼が、私には、必要な人なんだって、再確認したの…。
そんな時に、彼から、私が、好きなんだって言ってもらえて、嬉しかった。二つ返事で、付き合うことにしたのよ。
彼は、何時だって、私の味方だけど、同時に、一番キツいこと、厳しいこと言う人。だから、私も、彼に対しては、同じ様に、向き合ってるの。」
「いいパートナーなんだね。香里奈。」
「うん。いいパートナーだよ。」
「今度、機会があったら、紹介してよ。香里奈の自慢の彼氏。」
「惚れないでよ…。誰にも、渡さないんだから。」
「はいはい、わかりました。横恋慕なんてしませんよ。」
「わかってるなら、よろしい。」
クスクス笑う香里奈が、輝いて見えた。
また、香里奈に、一歩リードされちゃったな…。
花音は、そう、心の中で、呟いていた。
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