第三章 勇気

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 その日の夜に、 兄貴にそのことを言うと兄貴は、 カッコつけながら足を組み変えながらこう言った。 「お前、それはその子に恋してるんだ」  んな訳ない、 凛はただの友達だ! ただのクラスメートだと言うと兄貴は 「じゃあ、お前はいつも他のクラスメートのことを守りたいと思っているのか?」 「……。」  言葉が出なかった。 俺は凛のことが好きなのか?自問自答をくり返し。 朝が来た。 告白することを決意した俺は、 清々しい気持ちで登校した。 しかし、 朝のホームルームが始まろうとしているのに、 凛は来なかった。 先生が入って来ると凛は転校したと言っていた、 理由は医師であるお父さんの転勤らしい。 タイミングが良すぎじゃないか。 帰り道、 牧村整形外科の前を通ると売り家の看板が設置してあった。 俺の初恋はそこで終わった。 それと同時に、 俺らのクラスにはまた平和が訪れていた。 まさか、 四年経った今、 告白されるとは思ってもいなかったなぁ?。
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