第二章 友達

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「じゃあ、 俺が屋上に呼んで来てやるよ」  それは私の親友あすみの彼、 悠来くんの提案だった。 昼休みに私と大輝くんを会わせる、 その時に私が告白をする……。 たったそれだけ私は大輝くんに“すき”って言うだけ、 だけど言えるかなぁ……。  私の心配も束の間、 あすみが私の手を引っ張り私を立たせた。 「それじゃ、あたしと凛は先に行ってるから、弁当もってきてね」 「おう」  私はあすみの後ろを追うように歩いた、 屋上に向う階段を登ると、 そこは空に一番近い場所に感じた。 屋上には私とあすみしか居ない、 広くて、 とても静かな場所……。 今から自分のやることを想像するだけで緊張する。
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