第1章   消えない思い

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だけど、それでも私が抱えているものは 想像以上に大きかったのである。 それはこれまで、40年近くにもわたって 少しずつ大きく、重くなってきたものである。 ちょっとやそっとじゃ封じ込められないし、 ハイ、これでもう終わりね、さようならなんて出来ないのである。 それどころか、それはさらにも 膨らんで行きそうな気配である。 それは決して自力で消せれるものではなかったのである。 今の私にはまだそんな力が備わっていなかった。 だとすれば、やはり夫にお願いするしか なかったのであった。
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