二つ目のお願い

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お鍋の火を止めて 一歩ずつ夫の方へと近づいていく。 また、私の胸の鼓動が高鳴っていた。 「なんて言おう?」 その僅かな距離に私はそう考えていたのだ。 「あのね、またなんだけどね・・・」 私は言葉を濁す。 夫はその私の様子でだいたいのことは察したようだった。 それでも私は躊躇した。 そんなに簡単に伝えられることではなかったからだ。 正直、夫と喧嘩になることも怖かった。 というより、嫌だった。 もう夫婦以外のことが原因で喧嘩をするのは 嫌だったのである。
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