天然は治りません!

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照れもせずに、気障ったらしい言葉を吐く。 そうか。 キミは最初っからずっと、私に気づいてほしくて叫んでいたんだね。 その熱い眼差しの理由がやっと分かったよ。 ふふふ、と思わず笑顔が零れる。 人に好きだと言われるのは、男でも女でも関係なく嬉しいものだ。 ちょっと変わっているけど、仕事で尊敬している人なら尚のこと。 「嗚呼、ダメだ。そんな笑顔、可愛すぎる」 「え?」 カランとテーブルの上をグラスが倒れて行く。 中にはもうワインは入っていないが、私はそちらに手を伸ばす。 それよりもはやく瑛くんの腕が私の腰を引き寄せて、 カランカラン弧を描きながら回るワインを見ていた顔を、顎をくいっと持ち上げられて瑛くんの方を向かされた。 「んーーっ」 甘い、アルコールが香る、しっとりした唇が重なる。 遠慮なんかなく、唇を舌でこじ開けられて、中にぬめりとした温かい舌が入ってきた。 「んんっ んっ」 そのまま抱き締めれらてしまい、私は何度も何度も瑛くんの胸を両手で拳を作り叩く。 けれどぎゅうっと密着するように抱き締められて、最後の抵抗も阻まれた。
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