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どれぐらいキス、しただろうか。
腰が抜けてしまった私をしっかりと抱きとめながら、瑛くんは唇を離した。
お互いの息が荒く乱れるキスなんて初めてだ。まさに腰が砕けるような甘いキス。
「君、慣れ過ぎ」
「そんな言葉、嬉しくない。俺は貴方を満足させたいだけですから」
腰が砕けた私を、瑛くんは簡単にお姫様だっこしてしまう。
これが5歳も離れた若者のパワーか。
「食後に蘭丸さん、頂きます」
「!?」
「因みにサンタはチェンジも返品もできません」
そう言うと、ネクタイを緩めた。
「サンタは平等に皆にプレゼントを配るんですから」
あれ? そうなの?
じゃあ俺はサンタから何をー……?
「好きです。蘭丸さん、観念して俺の恋人になって下さいね」
甘く耳元で囁く。
チェンジもさせてくれない、サンタが。
私に愛を贈ってくれる。
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