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「瑛くん」
優しく寝室のベットに寝かされながら、自分のネクタイを緩めていく瑛くんは私の上に重なってきた。
「――ん? なに?」
とろけるように甘く笑う瑛くんに、私は首を傾げる。
「男同士で今から何するの?」
「は?」
「お互い手でその、するの? だったらティッシュを」
「ははは。ちょっとそれ、笑えない」
余裕がなさそうな瑛くんは、私のエプロンに手を伸ばす。
「男同士でも愛し合うことはできますよ」
するすると肩からエプロンが脱がされていく。
中に着ていたブラウスのボタンを脱がされながら、心なしか上から瑛くんの堅いものを押し付けられているような?
「あの、まって、ちょっと、あのさ」
「好きです。今から、俺が愛してあげますから、ね?」
戸惑う私の身体を、瑛君の優しい指先が支配していく。
指先からでも、瑛くんの優しさが伝わってきて、私の心を満たせていく。
男同士の愛し方なんて知らなかった。
――知りたくも無かった。
なのに身体は溶けていく。
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