5 戦うものと守るもの

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「あ……」  繰り返すと、慧はやっと何のことか理解したように、また顔を赤くした。 「……その……してもいいんですか?」 「そんなの、いちいち許可を取らなくたっていいよ」  オレが言うと、慧は一瞬ためらった後、片手でオレの肩をそっと抱いた。  そして、もう片方の手で、オレの頬を包むように撫でると、指でかるく唇に触れてきた。  指が離れるとすぐに、慧の唇が重なってきて──  それは、さっきよりも、ずいぶん長いキスだった。
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