ゼプトマシン

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ーはいはーいー 1匹と1人は言葉を交わさず、頭で考えるだけで意思疎通が可能だった。 織斗と呼ばれた少年は、携帯を置くと起き上がり、再びパソコンにかじりつくように、没頭するイタチを見て ーあれから、1ヶ月たったのかー と思いかえしていた。 織斗は1ヶ月前までは普通の高校生だった。 適当に学校に行き、友達と遊び、部活にも行く、普通の高校生。 のはずだった。 1ヶ月前、正体不明の怪物が織斗の街を襲うまでは。 怪物は、国のお偉いさん曰く、他国の兵器だという話で、連日テレビのニュースはその話題でもちきりだった。 あらゆる憶測が飛び交っていた。 他国の新兵器はともかく、宇宙人の侵略説や、異世界からのゲートが、ひらいたからだのオカルト的な話も多かったのだ。 ーまぁ、オカルトの方が近いっちゃ近いかなー 織斗は1ヶ月前の戦いを思い出しながら思った。 実際、あの出来事を現実として受け入れるのは難しい。 戦いも夢かと、思われるほど この1ヶ月で現実身をうしなっていた。
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