3.

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「褒められるのは苦手なんだよな。 その普段の態度の悪さは照れ隠しかな」 こいつ随分言ってくれるじゃん。 「出口のない恋愛にはまったあげく、 惚れた女に他の男手配するようなひねくれた男にからかわれる覚えはないね」 俺の反撃にまた伸也はお腹を抱えて笑っている。 …やっぱりこいつ笑い上戸だ。 「しょうがないだろ。 彼女に何がベストかわかんないんだから。 あんたには考えられない位の重荷を彼女は背負ってんだよ」 結局はこいつがやってることも全てマリアのためってことか。 切ないね~。 なぜかすっかり伸也と意気投合していた。 バーの閉店時間も近づき、 彼女が戻ってくるかもと言う伸也に、 よろしくやってるから戻ってきやしないよと突っ込みながらも、 結局伸也たちが止まってるスイートルームなんぞで飲み直すことになった。
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