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明日…というかもう今日だが、 仕事が始まるギリギリまで誰にも邪魔されずここにいたかったのに、 マリアがどうしても自分の部屋に戻りたいという。 俺と一緒に。 「遼だってもう前とは立場が違うんだから用心に越したことないでしょ?」 マリアが泊まっているフロアはセキュリティーが徹底しており宿泊者およびその同伴者以外は部屋の入口に近づくことすらできないらしい。 伸也がいるところに一緒に行くなんて冗談じゃないと思ったが、 「こうなったことがどれほど気に入らなかろうが、 それでも伸也には私が目の届く安全なところにいることの方がずっと重要なのは確かだし、 そもそもこんな決断をする以上は伸也にはきちんと伝えるべきだから」とマリアは譲らない。
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