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そして千紘の横で言葉もなく泣き出してしまったのが、 千紘の彼女で私の大切な友達だった沙紀。 「おい、 沙紀こんなところで泣くなよ。 な、 いつか会えるって俺が言ってた通りだろ」 あわてて千紘が宥める。 「こんなところで会えるなんて嘘みたいだな」 「…うん」 「飯食いに来たんだろ。 どうせなら一緒に食おうぜ。 俺たちもまだ注文したばっかりだし。 ちょっと若者三人ばかり連れてるけど気にしなくていいから」 どんな反応をしていいか戸惑っている私などお構いなしにニ年前と同じマイペースの千紘。 一緒に来た伸也とルークを見ると、 伸也が 「どうぞごゆっくり。 私たちはあちらのテーブルで食事しますから」
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