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「お~い、 隼人。 お前どうしたの?普段は一番よくしゃべる癖に今日はおとなしいじゃん。 しかもマリアぼーっと見つめて」 千紘が一人の男の子に声をかける。 「いや、 遼さんが惚れるだけあって本当に綺麗な人だなぁと思って…」 とか赤くなってゴニョゴニョ言う。 「やめとけやめとけ。 その女馬鹿だから」 千紘の間髪いれない突っ込みにルークの驚いた様が可笑しい。 いや、 だから、 千紘、 私に馬鹿だのアホだの言うの千紘だけだから…思わず苦笑いしてしまう。 と、 その時、 カシャカシャと遠くでシャッター音が聞こえる。 ――あの男だ。 立ち去ろうとする男をルークが慌てて追いかける。
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