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「明日の朝早いからまた今度。
悪いな」
その今度が来ることなんてないんだけどな。
全然悪いとも思わず、
心の中で舌を出しながら、
本当に申し訳なさそうに謝罪の言葉を口にする俺。
女は不満そうだがしつこくしてくることはない。
そうなったらこの関係は終わりだと最初に伝えてあるから。
「あ、
遼くんもうすぐ誕生日だよね。
何か欲しいものある?」
俺が欲しいもの?
アイツ。
「その気持ちだけで十分。
俺モノには執着しないから」
アイツには考えられないくらい執着してるけどな。
偽りの微笑みを顔に張り付けてお別れのキスをした。
外に出たらモワッとした湿気に包まれる。
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