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「遼、 あの後ひどかった?」 沙紀に尋ねると 「う~ん…。 まぁ今更隠してもしょうがないか。 あの後しばらくは荒れてたよ~。 でもね、 結局あんまり落ち込んでる暇もなくてね。 デビュー決まって忙しくなっちゃったから。 っていうか、 そこでやめないでくれる?私がいじめてるみたいじゃない。 黙って最後まで聞いてって言ったでしょ」 沙紀に無理やり再開させられる。 プレイヤーの液晶に曲名が流れる。 二曲目はLady Luck。 さっき話してたデビュー曲だ。 それはただただ幸運の女神への愛と感謝。 そんなこと言ってもらえる資格ないのに…。 もうだめだ。 自然に涙があふれていた。
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