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「あの時…二年前はお前が選んだあの男がすごく羨ましかった。
自分があの男の足元にも及ばない気がして悔しかった。
でもマリアがあの男といる方が幸せならそれでいいかなって無理矢理自分を納得させてたんだ。
でもお前の幸せって何なんだろうなと思って。
本当に幸せだったらお前今俺とこんな風にならないだろ?」
私に覆いかぶさるように上半身を起こしたかと思うと、
上から私の目を見て、
大切なものを慈しむように私の頬を撫でる。
「だから俺決めたから。
お前が幸せならきっぱり身を引こうと思ってたし、
ベガの歌詞書いた時は別れるならちゃんと別れたいって思いの方が強かったんだけどね。
やめた。
あいつから奪う。
ほら、
あいつだってこんなすぐ浮気しちゃう女、
幻滅してすぐ俺にくれるかもしれないし」
遼は何を言ってるんだろう。
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