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それから…また遼がスマホを操作したかと思うと電話番号とメールアドレスが表示された画面を見せられる。
「覚えて」
反射的に瞬きとともに記憶のシャッターを落とす。
「忘れるなよ。
後でテストするからな」
そっか、
遼の番号か。
“映像記憶”してしまった後で思いつく。
私がそれを使うことなんてあるんだろうか。
それなのにきっともう半永久的に忘れられないであろう自分の能力がちょっと恨めしい。
「っていうかお前、
自分のスマホとか持ってないの?」
「うーん、
これ一応携帯の機能あるの」
嵌めたままのブレスレットのような時計を見せていう。
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