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「使うと会話内容も全部モニタリングされちゃうんだけどね。 それであんまり困ってないから。 だからそういうのも持ってるけど必要な時以外は持ち歩かなくなっちゃうんだよね。 大体そばには持ってる人がいるし」 私の返答が思い出させてしまったんだろうか。 「あの伸也って男は?」 やっぱり気になってるのかな。 「一緒に日本に来たよ。 このホテルに泊まってる」 「そっか。 俺とこんなところにいて怒られない?」 「ん~まぁよくは思ってないだろうね。 "男と寝たいならうちのスタッフにしなさい。 それも考慮してルークをスタッフに加えたんですよ。 分かってるんですか"とか言いそう」 半分本当だけど半分は冗談のつもりで伸也の口調を真似して言ったのに、 ピクリとも笑わず遼が複雑な表情をする。 ルークって誰って意味だと勘違いした私は慌てて説明を続ける。
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