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設計部の俺と総務部の文哉。
ほとんど接点のない部署同士。
それが会社創立50周年記念パーティーで、人にぶつかり持っていた水割りをたまたま側にいた文哉にかけてしまったのをきっかけに話すようになり仲良くなった。
その頃はそれほど忙しくなくて時間もあり、仕事帰りに二人で食事や飲みに行ったりと頻繁に逢っていた。
部署が違う気安さから俺が愚痴をこぼせば、文哉は時には同調し、時には意見して穏やかに聴いてくれた。
プライベートの事を話すようになる頃には俺はすっかり文哉に惹かれていた。
玉砕覚悟の一世一代の告白だった。
生粋のゲイである俺。
その想いが成就する確率は極めて低い。
だから、今までそんな大それた事をしようとは思わなかった。
だけど文哉にはもっと俺を知ってもらいたかったし俺も文哉をより知りたかった。
文哉は受け止めてくれた。
様々な葛藤があったに違いないのに。
想いが通じた時のあの感激した気持ちを俺はどこかへ置き去りにしてた。
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