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暗い意識の中、暖かい日の光を浴び、心地好いそよ風に撫でられる感覚を全身に感じた。
深く息をすると清んだ空気で肺が満たされる。
人生で初めて空気にも味があることを実感していると、とても美しい女性の声に呼ばれて僕は目を覚ました。
「……大丈夫ですか?」
目を開けて最初に見たものは綺麗なブルーの瞳と太陽に照されてキラキラと輝く長い銀の髪だった。
それを見て僕は綺麗だと心の底からそう思った。
次に、最初に見たのはブルーの瞳と銀の髪、厳密にはどちらだろう?とどうでも良い事が頭に浮かんだ。
「良かった、気がついたんですね、あと最初に見たのは瞳の方ですよ?」
「え?……あ、はい、ありがとうございます……」
これが僕と彼女の最初の出会いだった。
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