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「いい加減、高校だけはちゃんと卒業しれくださいよ!」
「はいはーい、うるせーな」
「雷也!」
デビュー前に根性を鍛えてやろうと同居してみれば、好き嫌いは多いし、夜はふらふら遊びに出掛け夜中まで帰ってこない。
気に入らないことがあると壁に穴を開ける。
本当に、この子は癇癪持ちの子供みたいだった。
「雷也、お前は俺と住むのもストレスになるみたいだな」
「寒田が悪いわけじゃねーよ、俺、他人が駄目なだけで」
はぁ。
本当に手が掛る。キミが歩いて行く芸能界は、他人との関わりが大事だと言うのに。
「今から、ペットショップ行くぞ」
「なんでさ」
「お前みたいに心が不安定な奴は、アクアリウムを始めると良いと思うからだ」
「アクアリウム?」
「熱帯魚を、照明や水草など環境を整えて育てることだ。綺麗で心が癒されるぞ」
ガサツだが、繊細なこいつには合っていると思う。
「行くぞ」
「あ――。や、ちょっと今日はヤバい」
「何がやばい?」
雷也は、しまったと口を滑らせたことを明らかに動揺していた。
「雷也?」
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